トマトの育て方
■■■ トマトの育て方 ■■■
<野菜別栽培方法:トマト>
※中部地方太平洋側(夏:暖地 冬:中間地)基準です。


<野菜科目> ナス科
<参考価格> 1苗100円前後
<栽培適温> 20~30℃
ナス科一年草で南米アンデス山脈原産。
夏野菜の代表格で家庭菜園でも人気の高い野菜です。
サイズ別に大玉トマト・中玉トマト・ミニトマト・マイクロトマトと分類され、品種も非常に豊富。
色も赤に限らず、オレンジや黄色、はては黒トマトなんて物もあります。
↓は鈴生りになったミニトマト。

病害虫に弱くやや栽培難易度の高い野菜(大玉の話、ミニトマトは簡単)です。
しかし畑で完熟収穫したトマトは甘さが違い、生活習慣病予防にも効果があるとされるリコピンも増えるので、是非自作に挑戦してほしい野菜。
大玉とミニとでは栽培方法も若干変わってきます。
ここでは一般的な大玉トマトの育て方をご紹介。

連作にとても弱い。
4年はナス科を作っていない所で育ててください。
ナス科はナス、トマト、ジャガイモ、ピーマンなど家庭菜園の人気野菜が多く、連作禁止期間も長いので場所選びに一番苦しめられます。
連作の管理にはくれぐれもご注意を。
どうしても場所が無い時は接ぎ木苗で連作障害を軽減しましょう。
→ 野菜科目一覧へ

<適正pH> 5.5~7.0
2週間前に苦土石灰をやや多めに(目安:150g/m2)。
1週間前に元肥を少なめに。
陽当たりと水はけの良い場所を選んでください。
美味しいトマトを作るには水の管理が重要になるので、特に水はけの良さを重視。
肥料は窒素分を抑えて少なめにします。


<定植時期> 4月中旬~5月下旬
<株間> 40~50cm前後
種から育てることもできますが、ある程度保温育苗が必要で少し難易度高め。
品種も豊富でいろいろ育てたくなるので、量産するのでなければ苗の購入をお勧めします。
時期をずらして植え付けをする場合、最初の購入株から苗を増やすこともできます。
ねっこがよく育てるのはタキイ種苗の「桃太郎」シリーズとサカタのタネの「麗夏」。
植え付けの適期は最初の花が咲き始める頃。
この時、花の咲いてる向きが重要になります。
トマトの花は同じ方向に出てくる性質があるので、トマトの実も同じ側に揃います。
そのため特に二条植えするような場合は、収穫しやすくなるよう通路側に花を向けて植えるようにしてください。
苗を植え付けたら仮支柱を立て「あんどん」で保温と風除けをします(下の写真)。


株が育って以降の水やりはあまり必要ありません。
トマトの株自体は水を好みますが美味しいトマトを作るには水分を減らす方がいいので、収穫が近付いた頃からは土がかなり乾いた時だけにします。
また濡れると病気になりやすいため葉や株元には水をかけないようにします。
黒マルチで乾燥を抑えつつ泥はねも防ぐのがベスト。

水やりと同様に葉にあたる雨も大敵。
そのため雨除けのトンネルを用意してやるのがトマト栽培成功の近道。
アーチ支柱とビニールのセットなども市販されているので雨除け栽培することをお勧めします。
赤くなった実を雨にあてると裂果してしまうため、これを防ぐ意味でも雨除け必須。
追肥は株の状態を見て判断します。
特に大玉トマトは窒素過多に敏感で、追肥を間違えると茎葉ばかりが茂って失敗するので要注意。
下の写真のように葉先が軽く垂れるぐらいが正常な範囲(少し肥料多いかな?)。
茎が太く葉先が内側に丸まってしまうのは肥料過多の状態です。
逆に茎が細く葉色も薄く、葉先が斜め上へひょろひょろ伸びるようだと肥料不足状態。

また養分のバランスが崩れると葉に異常が出ることもあります。
下の方の葉で葉脈間が黄色くなるようならマグネシウム欠乏かカリウム過剰(下の写真)。
葉の縁から黄色くなってくるようならカリウム欠乏など。
病気との区別も付きにくく難しいところではありますが葉の観察は大事です。



・脇芽かき
大玉トマトは主枝だけ育てる一本仕立てが一般的。
そのため葉の根元から出てくる脇芽(上の写真矢印の箇所)は全て摘み取ります。
小さいうちなら根元を曲げるだけでポキッと簡単に取ることが可能。
ハサミを使う場合は他の株から病気を移さないよう注意してください。
摘み取りは傷口が早く乾くよう、晴れた日の午前中がお勧め。

・受粉
トマトは放置してても受粉しやすい野菜ですが、成功率を上げるには受粉の手助けをしてやりましょう。
と言っても花が咲いたらトントンと叩いて振動を与えてやるだけです。
毎日こまめに叩いてやればまず大丈夫。
さらに確実にしたい場合はトマトトーンというホルモン剤のスプレーを使う手もあります。
トマトトーンは二度掛けしたり成長点にかけたりすると生育障害を引き起こすので使用方法にはご注意を。

・摘心
トマトはそのまま伸ばすと3メートル近い高さまで育っていきます。
しかし高くなるほど実の生育状態が悪くなり管理もし辛いため、適当な高さで摘心してやりましょう。
狙った花房の上に2~3枚葉を残して摘心します。
雨除けトンネルがあるなら雨除けの天井に到達したら摘心でいいかと。
最初は第6花房ぐらいまでで摘心すると失敗もなく育てやすいかと思います。
でもできればもっと長く収穫したいですよね。
そんな時の裏技が茎下ろし。
収穫の終わった花房の下葉を全て落とし、茎をとぐろを巻くように地面に降ろして強制的に高さを低くしてやる方法です。
こうすると高さを押さえられるので長く収穫できますが、失敗すると茎が折れて大惨事になる諸刃の剣。


<収穫時期> 6月下旬~8月末
赤く完熟した実から順次収穫していきます。
実が生ってから赤くなるまで一ヶ月近くかかるので、まだかまだかとやきもきしますがじっと我慢。
色づきを良くするためには陽当たりも重要なため、実が大きくなってきたら影になる葉は切り落として陽当たりと風通しを確保しましょう。
大玉の場合1花房あたりの収穫目安は5個。
それ以上実が付いている場合は早い段階で摘果します。


・挿し苗
脇芽かきで摘み取った脇芽。
これを植えることで新たな挿し苗にすることができます。
最初に育てた株から挿し苗を作れば、苗代もかからず栽培時期をずらした長期収穫も狙えて一石二鳥。
作り方も簡単なので是非チャレンジしてください。
通常脇芽は小さなうちにすぐ摘み取りますが、挿し苗にする場合は10cm程度まで育ててから摘み取ります。
余り大きくしすぎると根が出る前に枯れてしまうので要注意。
脇芽を取ったら根元をカッターナイフで斜めにスパッと切り落とします。
あとは切り口をつぶさないよう注意しながらビニールポットなどに植えるだけ。
乾燥しないよう半日陰で水やりして育てれば、一ヶ月ぐらいで新たな苗として使えます。

・気根
トマトを栽培していると茎に白いぶつぶつが出てきて驚くことがあります。
これは「気根」という根の一種。
見た目は悪いですがそのまま放置しても害はありません。
ただし気根が出るということは根の状態が良くない場合が多いので、地温や水はけなど栽培環境の見直しが必要です。
また茎下ろしなどで気根が土に付くと自根苗と同じ状態になり、接ぎ木苗の意味が無くなります。

<害虫>
タバコガ、ハモグリバエ、アブラムシ、テントウムシダマシなど。
タバコガによる被害が大きいので見つけ次第対策が必要。
→ 害虫図鑑へ

・タバコガ
タバコガの幼虫が実に穴を開け中を食い荒らします。
ミニトマトならともかく、大玉トマトでようやく赤くなってきた実に入られると大ダメージ。
中身を食べ終わると次の実へとどんどん移動していくので、被害を見つけたら確実に対処したい害虫です。
基本は穴をみかけたら実ごと捕殺ですが、多発するようなら農薬で対処しないと青い実も含めて全滅する場合も。
実の中に入り込まれると農薬も届かないので早め早めの対策が必要です。
<病気>
疫病、青枯病、モザイク病、うどんこ病、炭そ病、萎ちょう病、軟腐病などなど。
病気に弱く、一度かかると株ごとダメになって周りにも広がる厄介な病気が多いです。
風通し、水はけ、陽当たり、泥はね、雨除け、窒素過多など環境に充分注意してください。
発病株を見つけたら実が生っていても思い切って株を処分する勇気も必要。
青枯病などを広めてしまうと数年土に菌が残って栽培不可になってしまいます。
↓疫病が発生したトマトの茎。

また家庭菜園でよく起こるトマトのトラブルに尻腐れがあります。
実の一部が褐色に凹んで腐ってくる病気(下の写真)。
原因はカルシウム不足か窒素過多です。
一度症状が出た実は再生不可ですが、カルシウム不足が改善されれば以降の実はまた収穫できるようになります。
カルシウムである石灰を追加し、吸収できるよう根周りの環境改善を。

※あくまでねっこ流の育て方です。
プロ農家ではないので間違ってても笑って許してね!
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<野菜別栽培方法:トマト>
※中部地方太平洋側(夏:暖地 冬:中間地)基準です。



<参考価格> 1苗100円前後
<栽培適温> 20~30℃
ナス科一年草で南米アンデス山脈原産。
夏野菜の代表格で家庭菜園でも人気の高い野菜です。
サイズ別に大玉トマト・中玉トマト・ミニトマト・マイクロトマトと分類され、品種も非常に豊富。
色も赤に限らず、オレンジや黄色、はては黒トマトなんて物もあります。
↓は鈴生りになったミニトマト。

病害虫に弱くやや栽培難易度の高い野菜(大玉の話、ミニトマトは簡単)です。
しかし畑で完熟収穫したトマトは甘さが違い、生活習慣病予防にも効果があるとされるリコピンも増えるので、是非自作に挑戦してほしい野菜。
大玉とミニとでは栽培方法も若干変わってきます。
ここでは一般的な大玉トマトの育て方をご紹介。

連作にとても弱い。
4年はナス科を作っていない所で育ててください。
ナス科はナス、トマト、ジャガイモ、ピーマンなど家庭菜園の人気野菜が多く、連作禁止期間も長いので場所選びに一番苦しめられます。
連作の管理にはくれぐれもご注意を。
どうしても場所が無い時は接ぎ木苗で連作障害を軽減しましょう。
→ 野菜科目一覧へ

<適正pH> 5.5~7.0
2週間前に苦土石灰をやや多めに(目安:150g/m2)。
1週間前に元肥を少なめに。
陽当たりと水はけの良い場所を選んでください。
美味しいトマトを作るには水の管理が重要になるので、特に水はけの良さを重視。
肥料は窒素分を抑えて少なめにします。


<定植時期> 4月中旬~5月下旬
<株間> 40~50cm前後
種から育てることもできますが、ある程度保温育苗が必要で少し難易度高め。
品種も豊富でいろいろ育てたくなるので、量産するのでなければ苗の購入をお勧めします。
時期をずらして植え付けをする場合、最初の購入株から苗を増やすこともできます。
ねっこがよく育てるのはタキイ種苗の「桃太郎」シリーズとサカタのタネの「麗夏」。
植え付けの適期は最初の花が咲き始める頃。
この時、花の咲いてる向きが重要になります。
トマトの花は同じ方向に出てくる性質があるので、トマトの実も同じ側に揃います。
そのため特に二条植えするような場合は、収穫しやすくなるよう通路側に花を向けて植えるようにしてください。
苗を植え付けたら仮支柱を立て「あんどん」で保温と風除けをします(下の写真)。


株が育って以降の水やりはあまり必要ありません。
トマトの株自体は水を好みますが美味しいトマトを作るには水分を減らす方がいいので、収穫が近付いた頃からは土がかなり乾いた時だけにします。
また濡れると病気になりやすいため葉や株元には水をかけないようにします。
黒マルチで乾燥を抑えつつ泥はねも防ぐのがベスト。

水やりと同様に葉にあたる雨も大敵。
そのため雨除けのトンネルを用意してやるのがトマト栽培成功の近道。
アーチ支柱とビニールのセットなども市販されているので雨除け栽培することをお勧めします。
赤くなった実を雨にあてると裂果してしまうため、これを防ぐ意味でも雨除け必須。
追肥は株の状態を見て判断します。
特に大玉トマトは窒素過多に敏感で、追肥を間違えると茎葉ばかりが茂って失敗するので要注意。
下の写真のように葉先が軽く垂れるぐらいが正常な範囲(少し肥料多いかな?)。
茎が太く葉先が内側に丸まってしまうのは肥料過多の状態です。
逆に茎が細く葉色も薄く、葉先が斜め上へひょろひょろ伸びるようだと肥料不足状態。

また養分のバランスが崩れると葉に異常が出ることもあります。
下の方の葉で葉脈間が黄色くなるようならマグネシウム欠乏かカリウム過剰(下の写真)。
葉の縁から黄色くなってくるようならカリウム欠乏など。
病気との区別も付きにくく難しいところではありますが葉の観察は大事です。



・脇芽かき
大玉トマトは主枝だけ育てる一本仕立てが一般的。
そのため葉の根元から出てくる脇芽(上の写真矢印の箇所)は全て摘み取ります。
小さいうちなら根元を曲げるだけでポキッと簡単に取ることが可能。
ハサミを使う場合は他の株から病気を移さないよう注意してください。
摘み取りは傷口が早く乾くよう、晴れた日の午前中がお勧め。

・受粉
トマトは放置してても受粉しやすい野菜ですが、成功率を上げるには受粉の手助けをしてやりましょう。
と言っても花が咲いたらトントンと叩いて振動を与えてやるだけです。
毎日こまめに叩いてやればまず大丈夫。
さらに確実にしたい場合はトマトトーンというホルモン剤のスプレーを使う手もあります。
トマトトーンは二度掛けしたり成長点にかけたりすると生育障害を引き起こすので使用方法にはご注意を。

・摘心
トマトはそのまま伸ばすと3メートル近い高さまで育っていきます。
しかし高くなるほど実の生育状態が悪くなり管理もし辛いため、適当な高さで摘心してやりましょう。
狙った花房の上に2~3枚葉を残して摘心します。
雨除けトンネルがあるなら雨除けの天井に到達したら摘心でいいかと。
最初は第6花房ぐらいまでで摘心すると失敗もなく育てやすいかと思います。
でもできればもっと長く収穫したいですよね。
そんな時の裏技が茎下ろし。
収穫の終わった花房の下葉を全て落とし、茎をとぐろを巻くように地面に降ろして強制的に高さを低くしてやる方法です。
こうすると高さを押さえられるので長く収穫できますが、失敗すると茎が折れて大惨事になる諸刃の剣。


<収穫時期> 6月下旬~8月末
赤く完熟した実から順次収穫していきます。
実が生ってから赤くなるまで一ヶ月近くかかるので、まだかまだかとやきもきしますがじっと我慢。
色づきを良くするためには陽当たりも重要なため、実が大きくなってきたら影になる葉は切り落として陽当たりと風通しを確保しましょう。
大玉の場合1花房あたりの収穫目安は5個。
それ以上実が付いている場合は早い段階で摘果します。


・挿し苗
脇芽かきで摘み取った脇芽。
これを植えることで新たな挿し苗にすることができます。
最初に育てた株から挿し苗を作れば、苗代もかからず栽培時期をずらした長期収穫も狙えて一石二鳥。
作り方も簡単なので是非チャレンジしてください。
通常脇芽は小さなうちにすぐ摘み取りますが、挿し苗にする場合は10cm程度まで育ててから摘み取ります。
余り大きくしすぎると根が出る前に枯れてしまうので要注意。
脇芽を取ったら根元をカッターナイフで斜めにスパッと切り落とします。
あとは切り口をつぶさないよう注意しながらビニールポットなどに植えるだけ。
乾燥しないよう半日陰で水やりして育てれば、一ヶ月ぐらいで新たな苗として使えます。

・気根
トマトを栽培していると茎に白いぶつぶつが出てきて驚くことがあります。
これは「気根」という根の一種。
見た目は悪いですがそのまま放置しても害はありません。
ただし気根が出るということは根の状態が良くない場合が多いので、地温や水はけなど栽培環境の見直しが必要です。
また茎下ろしなどで気根が土に付くと自根苗と同じ状態になり、接ぎ木苗の意味が無くなります。

<害虫>
タバコガ、ハモグリバエ、アブラムシ、テントウムシダマシなど。
タバコガによる被害が大きいので見つけ次第対策が必要。
→ 害虫図鑑へ

・タバコガ
タバコガの幼虫が実に穴を開け中を食い荒らします。
ミニトマトならともかく、大玉トマトでようやく赤くなってきた実に入られると大ダメージ。
中身を食べ終わると次の実へとどんどん移動していくので、被害を見つけたら確実に対処したい害虫です。
基本は穴をみかけたら実ごと捕殺ですが、多発するようなら農薬で対処しないと青い実も含めて全滅する場合も。
実の中に入り込まれると農薬も届かないので早め早めの対策が必要です。
<病気>
疫病、青枯病、モザイク病、うどんこ病、炭そ病、萎ちょう病、軟腐病などなど。
病気に弱く、一度かかると株ごとダメになって周りにも広がる厄介な病気が多いです。
風通し、水はけ、陽当たり、泥はね、雨除け、窒素過多など環境に充分注意してください。
発病株を見つけたら実が生っていても思い切って株を処分する勇気も必要。
青枯病などを広めてしまうと数年土に菌が残って栽培不可になってしまいます。
↓疫病が発生したトマトの茎。

また家庭菜園でよく起こるトマトのトラブルに尻腐れがあります。
実の一部が褐色に凹んで腐ってくる病気(下の写真)。
原因はカルシウム不足か窒素過多です。
一度症状が出た実は再生不可ですが、カルシウム不足が改善されれば以降の実はまた収穫できるようになります。
カルシウムである石灰を追加し、吸収できるよう根周りの環境改善を。

※あくまでねっこ流の育て方です。
プロ農家ではないので間違ってても笑って許してね!
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