ニンジンの育て方
■■■ ニンジンの育て方 ■■■
<野菜別栽培方法:ニンジン>
※中部地方太平洋側(夏:暖地 冬:中間地)基準です。


<野菜科目> セリ科
<参考価格> ペレット種1袋300粒入りで350円前後
<栽培適温> 15~25℃
セリ科一年草で中央アジア~アフガニスタン原産。
カロテン豊富な緑黄色野菜です。
オレンジ色の五寸ニンジンが一般的だが、プランター向きのミニニンジンからゴボウのように長いニンジンもあり。
色も黄・赤・白・黒・紫などカラーバリエーションが豊富です。
暑さ寒さともにそこそこ耐えるので、品種を選べば種蒔き時期の幅は広め。
ねっこの畑では春に「向陽二号」、秋に「甘美人」を育てています。
栽培に関しては発芽にコツが必要で、その後も間引きなど適切に行う必要があるため難易度がやや高め。
立派なニンジンを育てられるようになったら家庭菜園初心者から脱出だと思います。

連作可能です。
ただしネコブセンチュウの被害が甚大な野菜。
センチュウ被害が出るようなら場所を移動しましょう。
→ 野菜科目一覧へ

<適正pH> 5.5~7.0
2週間前に苦土石灰をやや多めに(目安:150~200g/m2)。
1週間前に元肥を普通に。
やや酸性に弱い野菜です。
陽当たりと水はけの良い場所を選んでください。
土の中で野菜が育つ根菜類のため、又根の原因となる石や土の塊が無いようよく耕し、根腐れしないよう高めの畝にします。
↓は粘土層で生長できなかったニンジン。


<種蒔き時期> 春蒔き:3月頭~3月下旬 夏秋蒔き:7月下旬~9月上旬
<株間> 10cm
根がとてもデリケートな野菜のため苗の移植はできません。
種を畑に直蒔きします。
一番育てやすいのは秋蒔きで、品種ととう立ちに注意すれば春蒔きも可。
ビニールハウスやトンネルにして温度を確保できるなら冬蒔きも可能です。
ちなみにニンジンの種の寿命は短いので古い種だと上手く発芽してくれません。
暑さ対策ができれば穴開きマルチ栽培も可。

ニンジンは発芽させるのにコツが必要で、種蒔きにも注意点が多いです。
まずニンジンの種は発芽率が悪いため、一晩水に浸けてから蒔きます。
その上で1箇所の種を少し多めにして厚蒔きに。
ただし後述のペレット種子を使えば1箇所3粒ずつぐらいでもok。
発芽した苗同士を競わせる必要があるため多めに発芽するようにしてください。

そして種を蒔く時の覆土はごく薄く。
好光性のため深く植えると発芽しません。
ペレット種子なら土に埋め込むだけで覆土無しでも。
また、発芽するまで乾燥もNGのためこまめな水撒きが必要です。
上の写真のように不織布を使うと、光を通しつつ乾燥を防げるのでお勧め。

これが発芽したニンジンの苗。
発芽が遅く暖かい時期で1週間~10日ほど、寒い時期だと20日近くかかります。
それまで乾燥しないように注意し、雨が降る場合は種が流されないよう対策も必要です。
雨対策にも不織布がお勧め。
ただし発芽が始まったらすぐに不織布を片付ける必要があります。

追肥は基本2回。
本葉5枚ぐらいで1本立ちに間引く時に1回目。
種蒔きから2ヶ月ぐらいで2回目を目安にしています。
カリ分主体で肥切れしないようにするのがポイントですが、2回目の追肥は少なめにします。
水やりは発芽するまでは毎日、発芽後は徐々に減らしていきますが乾燥には弱めなので土の状態に注意してください。
ただし過湿だと今度は根腐れの原因になったりカビが生えたりします。


・間引き
ニンジンは苗同士が競い合うことで生育が促進されます。
そのため間引きのタイミングが重要。
すぐに1本立ちにせず、ある程度競わせてから間引く方がよく育ちます。
本葉2枚ぐらいで混み合ってるところを間引き。
本葉5~6枚ぐらいまで育ったら1箇所1本立ちにしましょう。
↓で本葉4枚前後、もうすぐ1本立ちにするタイミング。

・除草
ニンジンは発芽するまでに二週間前後かかり、さらに初期生育も遅く本葉が広がるまでにはかなり時間がかかります。
その間注意しないといけないのが雑草。
ニンジンよりも雑草の方が生育が早いため、除草せずに放置すると雑草に負けて育たなくなってしまいます。
苗がある程度以上大きくなるまではこまめに除草をしてください。
↓収穫前になると葉がこんなに生い茂ります。

・土寄せ
ニンジンは直根性の野菜で、まっすぐ伸びた1本の根が太ってニンジンになります。
つまり葉として地上に出てる根元部分のすぐ下。
ここが肥大しはじめると土がひび割れて露出してしまいます。
陽に当たらないようこまめに土寄せしてやりましょう。
また、本葉2~3枚の頃になると風で葉が煽られます。
しかし幼苗期は根元がとても弱く、振り回されると千切れてしまうことも。
強風の心配がある時は早めの土寄せで補強してください。
ただし葉の根元部分まで埋めてしまうと生育が止まるので土のかけすぎには注意。



<収穫時期> 春蒔き:5月下旬~6月下旬 秋蒔き:10月下旬~2月下旬
品種にもよりますが生育期間は100~120日ぐらいでしょうか。
時期が来たら根元の土をどけて確認してみてください。
しっかり根が太ってるようなら収穫時。
畑に植えたままで長持ちする品種もありますが、収穫が遅れると裂根(根の一部が裂けて割れてしまう状態)の原因になります。
特に春蒔きの場合は早めの収穫をしましょう。



・ペレット種子
ニンジンの種はとても細かく扱いが面倒です。
特に水に浸した後は種同士が引っ付いて大変。
そこで登場するのがペレット種子で、種の周りをコーティングして蒔きやすくした物です。
値段は上がりますが裸の種よりも扱いやすく、また発芽率も高くなります。
一晩水に浸す必要もないので家庭菜園ならこちらがお勧め。
あらかじめ株間の間隔でテープに種を貼り付けてあり、そのテープを畑に引くだけで種蒔きが完了するシーダーテープなんて物もあります。

・長期保存
せっかくニンジンをたくさん収穫しても、そのまま放置するとすぐしわしわになってしまいます。
でも涼しい季節なら長期保存も可能。
夏秋蒔きで冬に収穫するなら籾殻を使って家庭でも保存できます。
まず葉を根元から切り落とし、段ボールに籾殻を詰めてニンジン同士がくっつかないよう立てて並べ、上からも籾殻をかぶせて全部埋めてしまいます。
あとは冷暗所で保管するだけ。
呼吸ができるよう蓋を少し開けておくのがポイントです。
↓12月収穫で3月末まで保存できましたが芽が出てしまいました。

・とう立ち
春蒔きや冬蒔きで注意が必要なのがとう立ち。
とう立ちして花が咲くと、ニンジンが固くなり食用には向かなくなります。
一番の対策はとう立ちの遅い春蒔き用の品種を選ぶこと。
あとは適期栽培と早めの収穫を心掛ければとう立ちを回避できると思います。

↑はおまけの1枚。
なんと1本のニンジンから葉が2束出ています。
普通は1本の太い直根がニンジンになるので、当然葉と根は1組。
葉の根元の真下にニンジンが育つはずです。
一体どうやって育ったのか、いまだに謎のニンジンでした。

<害虫>
アゲハチョウの幼虫、ヨトウムシ、ネコブセンチュウ。
一番の敵はキアゲハの幼虫。
油断して放置すると葉を食べ尽くされてしまいます。
葉に黄色く丸い粒が付いていたらキアゲハの卵なので、孵化する前に取っておきましょう。
そして発生率は低いが出始めると怖いのがネコブセンチュウ。
一度発生すると根絶が難しいので要注意です。
→ 害虫図鑑へ
<病気>
黒葉枯病、うどんこ病、モザイク病、黄化病など。
肥料切れと乾燥・過湿に注意してください。
※あくまでねっこ流の育て方です。
プロ農家ではないので間違ってても笑って許してね!
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<野菜別栽培方法:ニンジン>
※中部地方太平洋側(夏:暖地 冬:中間地)基準です。



<参考価格> ペレット種1袋300粒入りで350円前後
<栽培適温> 15~25℃
セリ科一年草で中央アジア~アフガニスタン原産。
カロテン豊富な緑黄色野菜です。
オレンジ色の五寸ニンジンが一般的だが、プランター向きのミニニンジンからゴボウのように長いニンジンもあり。
色も黄・赤・白・黒・紫などカラーバリエーションが豊富です。
暑さ寒さともにそこそこ耐えるので、品種を選べば種蒔き時期の幅は広め。
ねっこの畑では春に「向陽二号」、秋に「甘美人」を育てています。
栽培に関しては発芽にコツが必要で、その後も間引きなど適切に行う必要があるため難易度がやや高め。
立派なニンジンを育てられるようになったら家庭菜園初心者から脱出だと思います。

連作可能です。
ただしネコブセンチュウの被害が甚大な野菜。
センチュウ被害が出るようなら場所を移動しましょう。
→ 野菜科目一覧へ

<適正pH> 5.5~7.0
2週間前に苦土石灰をやや多めに(目安:150~200g/m2)。
1週間前に元肥を普通に。
やや酸性に弱い野菜です。
陽当たりと水はけの良い場所を選んでください。
土の中で野菜が育つ根菜類のため、又根の原因となる石や土の塊が無いようよく耕し、根腐れしないよう高めの畝にします。
↓は粘土層で生長できなかったニンジン。


<種蒔き時期> 春蒔き:3月頭~3月下旬 夏秋蒔き:7月下旬~9月上旬
<株間> 10cm
根がとてもデリケートな野菜のため苗の移植はできません。
種を畑に直蒔きします。
一番育てやすいのは秋蒔きで、品種ととう立ちに注意すれば春蒔きも可。
ビニールハウスやトンネルにして温度を確保できるなら冬蒔きも可能です。
ちなみにニンジンの種の寿命は短いので古い種だと上手く発芽してくれません。
暑さ対策ができれば穴開きマルチ栽培も可。

ニンジンは発芽させるのにコツが必要で、種蒔きにも注意点が多いです。
まずニンジンの種は発芽率が悪いため、一晩水に浸けてから蒔きます。
その上で1箇所の種を少し多めにして厚蒔きに。
ただし後述のペレット種子を使えば1箇所3粒ずつぐらいでもok。
発芽した苗同士を競わせる必要があるため多めに発芽するようにしてください。

そして種を蒔く時の覆土はごく薄く。
好光性のため深く植えると発芽しません。
ペレット種子なら土に埋め込むだけで覆土無しでも。
また、発芽するまで乾燥もNGのためこまめな水撒きが必要です。
上の写真のように不織布を使うと、光を通しつつ乾燥を防げるのでお勧め。

これが発芽したニンジンの苗。
発芽が遅く暖かい時期で1週間~10日ほど、寒い時期だと20日近くかかります。
それまで乾燥しないように注意し、雨が降る場合は種が流されないよう対策も必要です。
雨対策にも不織布がお勧め。
ただし発芽が始まったらすぐに不織布を片付ける必要があります。

追肥は基本2回。
本葉5枚ぐらいで1本立ちに間引く時に1回目。
種蒔きから2ヶ月ぐらいで2回目を目安にしています。
カリ分主体で肥切れしないようにするのがポイントですが、2回目の追肥は少なめにします。
水やりは発芽するまでは毎日、発芽後は徐々に減らしていきますが乾燥には弱めなので土の状態に注意してください。
ただし過湿だと今度は根腐れの原因になったりカビが生えたりします。


・間引き
ニンジンは苗同士が競い合うことで生育が促進されます。
そのため間引きのタイミングが重要。
すぐに1本立ちにせず、ある程度競わせてから間引く方がよく育ちます。
本葉2枚ぐらいで混み合ってるところを間引き。
本葉5~6枚ぐらいまで育ったら1箇所1本立ちにしましょう。
↓で本葉4枚前後、もうすぐ1本立ちにするタイミング。

・除草
ニンジンは発芽するまでに二週間前後かかり、さらに初期生育も遅く本葉が広がるまでにはかなり時間がかかります。
その間注意しないといけないのが雑草。
ニンジンよりも雑草の方が生育が早いため、除草せずに放置すると雑草に負けて育たなくなってしまいます。
苗がある程度以上大きくなるまではこまめに除草をしてください。
↓収穫前になると葉がこんなに生い茂ります。

・土寄せ
ニンジンは直根性の野菜で、まっすぐ伸びた1本の根が太ってニンジンになります。
つまり葉として地上に出てる根元部分のすぐ下。
ここが肥大しはじめると土がひび割れて露出してしまいます。
陽に当たらないようこまめに土寄せしてやりましょう。
また、本葉2~3枚の頃になると風で葉が煽られます。
しかし幼苗期は根元がとても弱く、振り回されると千切れてしまうことも。
強風の心配がある時は早めの土寄せで補強してください。
ただし葉の根元部分まで埋めてしまうと生育が止まるので土のかけすぎには注意。



<収穫時期> 春蒔き:5月下旬~6月下旬 秋蒔き:10月下旬~2月下旬
品種にもよりますが生育期間は100~120日ぐらいでしょうか。
時期が来たら根元の土をどけて確認してみてください。
しっかり根が太ってるようなら収穫時。
畑に植えたままで長持ちする品種もありますが、収穫が遅れると裂根(根の一部が裂けて割れてしまう状態)の原因になります。
特に春蒔きの場合は早めの収穫をしましょう。



・ペレット種子
ニンジンの種はとても細かく扱いが面倒です。
特に水に浸した後は種同士が引っ付いて大変。
そこで登場するのがペレット種子で、種の周りをコーティングして蒔きやすくした物です。
値段は上がりますが裸の種よりも扱いやすく、また発芽率も高くなります。
一晩水に浸す必要もないので家庭菜園ならこちらがお勧め。
あらかじめ株間の間隔でテープに種を貼り付けてあり、そのテープを畑に引くだけで種蒔きが完了するシーダーテープなんて物もあります。

・長期保存
せっかくニンジンをたくさん収穫しても、そのまま放置するとすぐしわしわになってしまいます。
でも涼しい季節なら長期保存も可能。
夏秋蒔きで冬に収穫するなら籾殻を使って家庭でも保存できます。
まず葉を根元から切り落とし、段ボールに籾殻を詰めてニンジン同士がくっつかないよう立てて並べ、上からも籾殻をかぶせて全部埋めてしまいます。
あとは冷暗所で保管するだけ。
呼吸ができるよう蓋を少し開けておくのがポイントです。
↓12月収穫で3月末まで保存できましたが芽が出てしまいました。

・とう立ち
春蒔きや冬蒔きで注意が必要なのがとう立ち。
とう立ちして花が咲くと、ニンジンが固くなり食用には向かなくなります。
一番の対策はとう立ちの遅い春蒔き用の品種を選ぶこと。
あとは適期栽培と早めの収穫を心掛ければとう立ちを回避できると思います。

↑はおまけの1枚。
なんと1本のニンジンから葉が2束出ています。
普通は1本の太い直根がニンジンになるので、当然葉と根は1組。
葉の根元の真下にニンジンが育つはずです。
一体どうやって育ったのか、いまだに謎のニンジンでした。

<害虫>
アゲハチョウの幼虫、ヨトウムシ、ネコブセンチュウ。
一番の敵はキアゲハの幼虫。
油断して放置すると葉を食べ尽くされてしまいます。
葉に黄色く丸い粒が付いていたらキアゲハの卵なので、孵化する前に取っておきましょう。
そして発生率は低いが出始めると怖いのがネコブセンチュウ。
一度発生すると根絶が難しいので要注意です。
→ 害虫図鑑へ
<病気>
黒葉枯病、うどんこ病、モザイク病、黄化病など。
肥料切れと乾燥・過湿に注意してください。
※あくまでねっこ流の育て方です。
プロ農家ではないので間違ってても笑って許してね!
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