大根の育て方
■■■ 大根の育て方 ■■■
<野菜別栽培方法:大根>
※中部地方太平洋側(夏:暖地 冬:中間地)基準です。


<野菜科目> アブラナ科
<参考価格> 種1袋400円前後
<栽培適温> 15~20℃
アブラナ科一年草で地中海地方原産。
生産量・消費量ともにトップクラスの人気野菜です。
春の七草の一つ「スズシロ」は大根の葉のこと。
太った根の部分がメインの根菜類ですが葉も食べられます。
実は根の部分より葉の方が栄養価も高かったりします。
日本全国で栽培されているため品種がとても多く、長さ、太さ、形、大きさなど様々。
ねっこの畑では「耐病総太り」を育てています。
現在は品種改良が進んで春採りや夏採りできる品種もありますが、暑さ・病害虫・とう立ちの問題があり秋冬栽培より難易度が高い。
耐寒性は強く、秋蒔きで冬の収穫もできるが耐暑性は弱い。
30℃を越えてくると生理障害が発生します。
害虫被害に遭いやすく生理障害も多いため、市販されているような綺麗な大根を作ろうと思うとそれなりの努力が必要になります。
畝での外見ok → 引き抜いても綺麗 → 切ってみたら食用不可なんて罠もたまにあります。

連作に少し弱い。
1年はアブラナ科を作っていない所で育ててください。
キャベツ・白菜・大根・ブロッコリー・カブ・小松菜・水菜などがアブラナ科です。
アブラナ科は種類が多いのでご注意を。
連作できないこともないですが病害虫被害が増えます。
→ 野菜科目一覧へ

<適正pH> 6.0~6.5
2週間前に苦土石灰を普通に(目安:100~150g/m2)。
1週間前に元肥を普通に。
陽当たりと水はけの良い場所を選んでください。
あまりアルカリ性に傾きすぎると生理障害が出ます。

↑セクシーな脚線美・・・ただの股根大根。
「大根十耕」という園芸用語があるぐらい土作りが重要な野菜です。
地中で長く伸び、石や土の塊があると股根になるため、栽培前に深くしっかりと耕してください。
肥料が直接根にあたった場合も股根になります。
プランターではかなり深型のプランターが必要になるため、ミニサイズの品種を選ぶことをお勧めします。


<種蒔き時期> 春蒔き:3月末~4月下旬 秋蒔き:8月末~10月中旬
<株間> 30~35cm
春蒔きと秋蒔きがあります。
育てやすいのは秋蒔きで8月末~10月中旬が種蒔き時期。
一箇所4粒ずつくらい直蒔きします。
大根は直根性で移植に弱いため基本的にポット蒔きはできません。
栽培時期が寒くなる時は黒マルチにしておくと生育が早まります。
春蒔きは秋蒔きと比べて難易度高し。
必ず春蒔きできる品種を選んでください。
種蒔き時の気温にも注意が必要。
本来は1月や2月からの種蒔きもできるのですが、ある程度苗が育った後に低温にあたると花芽が分化し、後々とう立ちするので暖かくなってからにします。
しかし充分暖かくなるまで待つと今度は栽培後期に高温で生理障害が出ることに。
無事育っても秋蒔きの大根と比べて品質は落ちてしまいます。

発芽したら良い芽を残して順次間引き。
本葉が1~2枚出る頃には一箇所2本に絞ります。
ここからは間引き菜の要不要で対応が変わります。
間引き菜を要らない場合は葉が混み合う前、本葉4枚ぐらいで一本立ちにしてしまいましょう。
間引く時は抜くのではなく根元からハサミで切ってください。
大根の根はとてもデリケートなので、引き抜くと残す苗にも悪影響が出てしまいます。

間引き菜を使う場合は本葉6枚まで2本残したままで育てます。
上の写真がその状態。
本葉6枚になったら根元からハサミで切り、残す葉を傷つけないよう丁寧に取ります。
葉が折れやすいので要注意。

この時取った苗が大根の間引き菜。
味噌汁に入れたりして食べます。
本来はハサミで切らないといけないのですが、試しに1本抜いてみたのが上の写真。
既に大根になる兆しが見えてますね。
直根性野菜なのでこの根を傷つけると枯れてしまいます。

追肥は本葉6枚で一本立ちにした時に1回のみ。
根に触れないよう株と株の間に肥料を少量埋めます。
基本はこの1回のみで構いませんが、生育状況を見て葉色が悪いなど養分が足りてないと思えばもう1回。
カリ分主体の肥料を与えます。
ただしあまり遅い追肥は保存性が落ちるのでご注意を。

水やりは種蒔きから発芽までは土の表面が乾かないように。
発芽後は水やりを減らしていき、根元が太り始めたら土が乾いたらやる程度で構いません。
水をやりすぎると根腐れを起こします。
1回目の追肥時と根が太って地上に出てきたら土寄せをしてください。

・根の生長箇所
大根は土の中で伸びますが、ニンジンのように全て土中で生長するわけではありません。
地上部分でも伸びてどんどん上に出てきます(一般的な青首大根の場合)。
収穫時には元の畝上面から20cm以上上に出ることも。
根が地表に出てきたら土寄せをして陽が当たる部分を減らしてやってください。
ただし土寄せするのは根の部分だけ。
葉には土がかからないよう注意が必要です。

・害虫対策
大根はかなり害虫に弱い野菜です。
アブラナ科を狙う害虫群が大量に押し寄せるので、無農薬栽培なら初期から寒冷紗によるガードが必須。
12月に入れば寒さで害虫被害は減りますが、それまでは充分に注意してください。
特に厄介なのはシンクイムシ(ハイマダラノメイガの幼虫)とキスジノミハムシ。
シンクイムシは葉の成長点に潜り込み、放置すると株ごと枯らされてしまいます。
キスジノミハムシは成虫が葉を食害しますが怖いのは幼虫。
地中で大根の表面を食害するため、せっかく収穫できたのにぼろぼろでがっかりなんてことにも。
↓がキスジノミハムシ幼虫に食害された大根です。



<収穫時期> 春蒔き:5月下旬~6月中旬 秋蒔き:11月頭~2月中旬
春蒔きはとても短い期間の収穫。
とう立ち・暑さ・梅雨にやられる前に早め早めの収穫をしてください。
秋蒔きの場合は11月からの収穫。
遅めに蒔いた物は冬を越して2月中旬頃に採ることができます。
冬なら肥料管理に気をつけていればある程度畑に植えたままで保存可能。
ただし多肥などで肥大しすぎると中身がスポンジ状になるス入り大根になります。


・葉切り
大根は収穫期を越えて植えたままにしておくと生長を続けてしまいます。
そうなると中にスが入りすかすかの大根に。
そんな時は葉切りをしてください。
根元から葉を落とすことで大根の生長を止めることができます。
育ちきったけど収穫までの時間を稼ぎたい時にどうぞ。

・とう立ち
秋蒔きは心配ありませんが春蒔きで怖いのがとう立ち。
上の写真のように花芽が伸びてしまいます。
こうなると摘み取っても次々と花芽が出てきて養分が取られてしまいます。
大根も固くなってしまうので、とう立ちしたら大根の収穫は諦めましょう。
↓はとう立ちして咲いた大根の花。


<害虫>
アブラムシ、ヨトウムシ、シンクイムシ、アオムシ、コナガ、キスジノミハムシ、ナノクロムシ、ダイコンサルハムシなどなど。
アブラナ科野菜を狙う害虫群の格好の的です。
特にシンクイムシとキスジノミハムシによる被害が大きいので注意してください。
→ 害虫図鑑へ
<病気>
炭そ病、ベト病、萎黄病、バーティシリウム黒点病、菌核病、モザイク病、軟腐病、白さび病など。
病気の種類が多いので病気耐性のある品種を選びましょう。
他に生理障害として芯腐れ、わっか症、黒芯症、ス入り、空洞症、マグネシウム欠乏などがある。
高温、多肥、過湿、過乾燥、酸性度違い、収穫遅れなど原因が様々で難しいです。

・芯腐れ
猛暑の時に育てると一見綺麗な大根のように見えても、切ると中が腐ったように穴が空いている時があります。
上の写真のような状態で、これは病気ではなく生理障害の一種。
芯腐れと言われています。
直接の原因はホウ素の欠乏。
高温やアルカリ寄りの土で発生するので夏蒔きは注意が必要。
外見は全く問題無く見えるのが厄介なところです。
※あくまでねっこ流の育て方です。
プロ農家ではないので間違ってても笑って許してね!
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<野菜別栽培方法:大根>
※中部地方太平洋側(夏:暖地 冬:中間地)基準です。



<参考価格> 種1袋400円前後
<栽培適温> 15~20℃
アブラナ科一年草で地中海地方原産。
生産量・消費量ともにトップクラスの人気野菜です。
春の七草の一つ「スズシロ」は大根の葉のこと。
太った根の部分がメインの根菜類ですが葉も食べられます。
実は根の部分より葉の方が栄養価も高かったりします。
日本全国で栽培されているため品種がとても多く、長さ、太さ、形、大きさなど様々。
ねっこの畑では「耐病総太り」を育てています。
現在は品種改良が進んで春採りや夏採りできる品種もありますが、暑さ・病害虫・とう立ちの問題があり秋冬栽培より難易度が高い。
耐寒性は強く、秋蒔きで冬の収穫もできるが耐暑性は弱い。
30℃を越えてくると生理障害が発生します。
害虫被害に遭いやすく生理障害も多いため、市販されているような綺麗な大根を作ろうと思うとそれなりの努力が必要になります。
畝での外見ok → 引き抜いても綺麗 → 切ってみたら食用不可なんて罠もたまにあります。

連作に少し弱い。
1年はアブラナ科を作っていない所で育ててください。
キャベツ・白菜・大根・ブロッコリー・カブ・小松菜・水菜などがアブラナ科です。
アブラナ科は種類が多いのでご注意を。
連作できないこともないですが病害虫被害が増えます。
→ 野菜科目一覧へ

<適正pH> 6.0~6.5
2週間前に苦土石灰を普通に(目安:100~150g/m2)。
1週間前に元肥を普通に。
陽当たりと水はけの良い場所を選んでください。
あまりアルカリ性に傾きすぎると生理障害が出ます。

↑セクシーな脚線美・・・ただの股根大根。
「大根十耕」という園芸用語があるぐらい土作りが重要な野菜です。
地中で長く伸び、石や土の塊があると股根になるため、栽培前に深くしっかりと耕してください。
肥料が直接根にあたった場合も股根になります。
プランターではかなり深型のプランターが必要になるため、ミニサイズの品種を選ぶことをお勧めします。


<種蒔き時期> 春蒔き:3月末~4月下旬 秋蒔き:8月末~10月中旬
<株間> 30~35cm
春蒔きと秋蒔きがあります。
育てやすいのは秋蒔きで8月末~10月中旬が種蒔き時期。
一箇所4粒ずつくらい直蒔きします。
大根は直根性で移植に弱いため基本的にポット蒔きはできません。
栽培時期が寒くなる時は黒マルチにしておくと生育が早まります。
春蒔きは秋蒔きと比べて難易度高し。
必ず春蒔きできる品種を選んでください。
種蒔き時の気温にも注意が必要。
本来は1月や2月からの種蒔きもできるのですが、ある程度苗が育った後に低温にあたると花芽が分化し、後々とう立ちするので暖かくなってからにします。
しかし充分暖かくなるまで待つと今度は栽培後期に高温で生理障害が出ることに。
無事育っても秋蒔きの大根と比べて品質は落ちてしまいます。

発芽したら良い芽を残して順次間引き。
本葉が1~2枚出る頃には一箇所2本に絞ります。
ここからは間引き菜の要不要で対応が変わります。
間引き菜を要らない場合は葉が混み合う前、本葉4枚ぐらいで一本立ちにしてしまいましょう。
間引く時は抜くのではなく根元からハサミで切ってください。
大根の根はとてもデリケートなので、引き抜くと残す苗にも悪影響が出てしまいます。

間引き菜を使う場合は本葉6枚まで2本残したままで育てます。
上の写真がその状態。
本葉6枚になったら根元からハサミで切り、残す葉を傷つけないよう丁寧に取ります。
葉が折れやすいので要注意。

この時取った苗が大根の間引き菜。
味噌汁に入れたりして食べます。
本来はハサミで切らないといけないのですが、試しに1本抜いてみたのが上の写真。
既に大根になる兆しが見えてますね。
直根性野菜なのでこの根を傷つけると枯れてしまいます。

追肥は本葉6枚で一本立ちにした時に1回のみ。
根に触れないよう株と株の間に肥料を少量埋めます。
基本はこの1回のみで構いませんが、生育状況を見て葉色が悪いなど養分が足りてないと思えばもう1回。
カリ分主体の肥料を与えます。
ただしあまり遅い追肥は保存性が落ちるのでご注意を。

水やりは種蒔きから発芽までは土の表面が乾かないように。
発芽後は水やりを減らしていき、根元が太り始めたら土が乾いたらやる程度で構いません。
水をやりすぎると根腐れを起こします。
1回目の追肥時と根が太って地上に出てきたら土寄せをしてください。

・根の生長箇所
大根は土の中で伸びますが、ニンジンのように全て土中で生長するわけではありません。
地上部分でも伸びてどんどん上に出てきます(一般的な青首大根の場合)。
収穫時には元の畝上面から20cm以上上に出ることも。
根が地表に出てきたら土寄せをして陽が当たる部分を減らしてやってください。
ただし土寄せするのは根の部分だけ。
葉には土がかからないよう注意が必要です。

・害虫対策
大根はかなり害虫に弱い野菜です。
アブラナ科を狙う害虫群が大量に押し寄せるので、無農薬栽培なら初期から寒冷紗によるガードが必須。
12月に入れば寒さで害虫被害は減りますが、それまでは充分に注意してください。
特に厄介なのはシンクイムシ(ハイマダラノメイガの幼虫)とキスジノミハムシ。
シンクイムシは葉の成長点に潜り込み、放置すると株ごと枯らされてしまいます。
キスジノミハムシは成虫が葉を食害しますが怖いのは幼虫。
地中で大根の表面を食害するため、せっかく収穫できたのにぼろぼろでがっかりなんてことにも。
↓がキスジノミハムシ幼虫に食害された大根です。



<収穫時期> 春蒔き:5月下旬~6月中旬 秋蒔き:11月頭~2月中旬
春蒔きはとても短い期間の収穫。
とう立ち・暑さ・梅雨にやられる前に早め早めの収穫をしてください。
秋蒔きの場合は11月からの収穫。
遅めに蒔いた物は冬を越して2月中旬頃に採ることができます。
冬なら肥料管理に気をつけていればある程度畑に植えたままで保存可能。
ただし多肥などで肥大しすぎると中身がスポンジ状になるス入り大根になります。


・葉切り
大根は収穫期を越えて植えたままにしておくと生長を続けてしまいます。
そうなると中にスが入りすかすかの大根に。
そんな時は葉切りをしてください。
根元から葉を落とすことで大根の生長を止めることができます。
育ちきったけど収穫までの時間を稼ぎたい時にどうぞ。

・とう立ち
秋蒔きは心配ありませんが春蒔きで怖いのがとう立ち。
上の写真のように花芽が伸びてしまいます。
こうなると摘み取っても次々と花芽が出てきて養分が取られてしまいます。
大根も固くなってしまうので、とう立ちしたら大根の収穫は諦めましょう。
↓はとう立ちして咲いた大根の花。


<害虫>
アブラムシ、ヨトウムシ、シンクイムシ、アオムシ、コナガ、キスジノミハムシ、ナノクロムシ、ダイコンサルハムシなどなど。
アブラナ科野菜を狙う害虫群の格好の的です。
特にシンクイムシとキスジノミハムシによる被害が大きいので注意してください。
→ 害虫図鑑へ
<病気>
炭そ病、ベト病、萎黄病、バーティシリウム黒点病、菌核病、モザイク病、軟腐病、白さび病など。
病気の種類が多いので病気耐性のある品種を選びましょう。
他に生理障害として芯腐れ、わっか症、黒芯症、ス入り、空洞症、マグネシウム欠乏などがある。
高温、多肥、過湿、過乾燥、酸性度違い、収穫遅れなど原因が様々で難しいです。

・芯腐れ
猛暑の時に育てると一見綺麗な大根のように見えても、切ると中が腐ったように穴が空いている時があります。
上の写真のような状態で、これは病気ではなく生理障害の一種。
芯腐れと言われています。
直接の原因はホウ素の欠乏。
高温やアルカリ寄りの土で発生するので夏蒔きは注意が必要。
外見は全く問題無く見えるのが厄介なところです。
※あくまでねっこ流の育て方です。
プロ農家ではないので間違ってても笑って許してね!
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No title
大根の中心に薄茶色の芯が縦に入っています 原因を教え下さい
No title
大根の縦中央に黒い筋が入ります それと同じ中央に空洞化になります 原因を教え下さい