落花生の育て方
■■■ 落花生の育て方 ■■■
<野菜別栽培方法:落花生>
※中部地方太平洋側(夏:暖地 冬:中間地)基準です。


<野菜科目> マメ科
<参考価格> 大粒落花生の種1袋250円前後(40粒入っていた)
<栽培適温> 20~35℃
マメ科一年草で南アメリカ原産。
おつまみとしてお馴染みのピーナッツです。
粒の大きさにより、そのまま食べるのに向く大粒と調理用に向く小粒に分けられます。
また育ち方でも3種類あり、茎が上に伸びる立性、地面を這うように横に広がるほふく性、その中間の性質の半立性が有り。
ねっこは半立性の大粒落花生を育てています。
南米原産だけあって暑さには強く寒さには弱いです。
意外と知られていないのは豆の出来方。
落花生は他のマメ科野菜と違い、根菜類のように土の中に実ができます。
その特殊な実の出来方も写真を使って詳しく紹介していきます。

連作にとても弱い。
4年はマメ科を作っていない所で育ててください。
枝豆、インゲン、えんどう、黒豆、ソラマメなどがマメ科です。
また前作で窒素肥料を大量に入れた所も避けた方が無難。
マメ科は根粒によって窒素を作り出せるので窒素は少なめに。
→ 野菜科目一覧へ

<適正pH> 5.5~6.5
2週間前に苦土石灰をやや多めに(目安:150~200g/m2)。
1週間前に元肥を少なめに。
特に日光と乾燥した土を好みます。
陽当たりと水はけの良い場所を選んでください。
また豆の育ち方の都合上、土の表面が柔らかい砂地の方が上手く育ちます。
ほふく性、半立性種は結構広がるためプランター栽培は難しいです。



<種蒔き時期> 5月上旬~6月上旬
<株間> 20cm(立性)~40cm(ほふく性)
発芽に少しコツがいる野菜。
移植にはあまり強くないので可能なら畑に直蒔きします。
5月上旬~6月上旬、遅霜の心配も無くなり十分に暖かくなってからが種蒔き時期。
過湿を特に嫌うため植え付け日は雨降り後を避け、土が乾いた晴れた日に行います。
土をよく耕し土の表面を柔らかくしてから、一箇所に2粒ずつ10センチほど離して蒔いていきます(下の写真)。
1箇所1株でももちろん問題ないけど、密度的に2株いけるのでスペース節約。
一箇所2株で育て間引きはしません。
植える時は種を横向きに植えてください。

教本なんかには種を一晩水に浸けて種蒔きと書いてあることがありますが、あれはお勧めできません。
発芽前に腐る率が上がります。
始めて間もない頃は水に浸けていましたが、途中から浸水無しに切り替えました。
発芽に失敗しているようなら早めに追加蒔きを。
酸素が無いと上手く発芽しないため、2cmほど覆土して土を押さえすぎないようにします。
種蒔き後に軽く水撒き。
あとは発芽まで水は与えません。
くれぐれも過湿にはご注意を。
種蒔き後は鳥に種を狙われないよう不織布で覆うなどの対策をしてください。
↓は発芽後の苗。


追肥は花が咲き始めた頃に1回。
自分で窒素を作り出せる野菜なので窒素を控えた肥料を与えます。
草木灰がお勧め。
水やりについてはほとんど雨任せで構いません。
雨が降らずに土が乾きすぎたらやる程度に。

追肥で補う窒素・リン酸・カリとは別に、豆を作るためには石灰分を必要とします。
そのため花が見え始めたら石灰分を補充してください。
上の写真が落花生の花。
中耕土寄せをする際に有機石灰を撒きます。
有機石灰が望ましいですがどうしても用意できないようなら苦土石灰で代用可。

・中耕、土寄せ
落花生の実は他のマメ科と違い土の中で育ちます。
詳しくは後述しますが、「子房柄」という根のような物が地面へ突き刺さっていき、その先端に豆の入ったさやが出来る仕組み。
そのため子房柄が土に潜り込めるよう畝の表面を柔らかく保つ必要があります。
最初にいくら耕しても雨で表面が固くなっていくため、根を傷めないよう表面だけ耕して柔らかくするのが中耕。
根への酸素供給と雑草防止にもなります。
落花生の花が咲き始めたら忘れずに中耕をしてください。


<収穫時期> 9月下旬~11月上旬
種を蒔いてから135日前後経ち葉が枯れてきたら収穫時期。
いくつか軽く掘ってみて、さやがしっかり出来てるようなら株ごと抜き取ります。
株を抜くと下の写真のように子房柄にぶら下がって大量のさやが見えるはず。
この後は調理法により対応が変わります。

掘りたてならではの楽しみ方は塩茹で。
この場合はすぐ調理するので収穫したらさやを全部採って調理します。
煎って食べたりする場合は乾燥処理が必要。
抜いた株ごと上下ひっくり返して10日ほど天日干し乾燥させます。
種を取って保存するならさらに乾燥が必要で一ヶ月ほどしっかり乾燥させてください。



・葉の開閉
落花生の葉を観察していると開閉しているのが判ります。
夕方になると葉を閉じて休眠し、朝になるとまた葉を開きます。
上の写真で1枚目が昼、2枚目が夜の様子。
何故葉を開閉するんでしょうね?
実の出来方といい、落花生はほんと変わった野菜です。

・子房柄
落花生最大の特徴はマメ科野菜なのに地中にさやが出来ること。
その秘密は「子房柄(しぼうへい)」にあります。
地上で花が咲いた後、上の写真にある釘のように真っ直ぐ伸びた根のような部分が伸びてきます。
これが子房柄。
この子房柄が地中に突き刺さり、その先端で豆が育つため地面の中にさやが出来ます。
だから子房柄が土に潜り込めるよう土の表面を柔らかく保つのが重要になります。
↓は子房柄の先端で育ち始めた未成熟さや。

・根粒
マメ科野菜は根に根粒という部分があり、ここで窒素を作り出すことができます。
下の写真でこぶ状になってるのが根粒。
そのため追肥でさらに窒素を与えると葉ばかりが茂って実が育ちません。
追肥をする場合はリン酸とカリ主体で窒素は控えめにしてください。
草木灰が効果的。
マメ科以外で根にこぶがある場合は根こぶ病やネコブセンチュウの可能性があります。


<害虫>
表面上はあまり害虫被害の無い野菜。
アブラムシやヨトウムシの大量発生に気をつける程度です。
しかし地中ではコガネムシ幼虫やヒョウタンゾウムシ幼虫によりさやを食害されます。
卵を産み付けられないよう成虫を見かけたら要注意。
→ 害虫図鑑へ
<病気>
褐斑病、白絹病、黒渋病など。
過湿に気をつければ病気に弱いわけではありません。
※あくまでねっこ流の育て方です。
プロ農家ではないので間違ってても笑って許してね!
↓ お役に立てましたら応援クリックお願いします♪
<野菜別栽培方法:落花生>
※中部地方太平洋側(夏:暖地 冬:中間地)基準です。



<参考価格> 大粒落花生の種1袋250円前後(40粒入っていた)
<栽培適温> 20~35℃
マメ科一年草で南アメリカ原産。
おつまみとしてお馴染みのピーナッツです。
粒の大きさにより、そのまま食べるのに向く大粒と調理用に向く小粒に分けられます。
また育ち方でも3種類あり、茎が上に伸びる立性、地面を這うように横に広がるほふく性、その中間の性質の半立性が有り。
ねっこは半立性の大粒落花生を育てています。
南米原産だけあって暑さには強く寒さには弱いです。
意外と知られていないのは豆の出来方。
落花生は他のマメ科野菜と違い、根菜類のように土の中に実ができます。
その特殊な実の出来方も写真を使って詳しく紹介していきます。

連作にとても弱い。
4年はマメ科を作っていない所で育ててください。
枝豆、インゲン、えんどう、黒豆、ソラマメなどがマメ科です。
また前作で窒素肥料を大量に入れた所も避けた方が無難。
マメ科は根粒によって窒素を作り出せるので窒素は少なめに。
→ 野菜科目一覧へ

<適正pH> 5.5~6.5
2週間前に苦土石灰をやや多めに(目安:150~200g/m2)。
1週間前に元肥を少なめに。
特に日光と乾燥した土を好みます。
陽当たりと水はけの良い場所を選んでください。
また豆の育ち方の都合上、土の表面が柔らかい砂地の方が上手く育ちます。
ほふく性、半立性種は結構広がるためプランター栽培は難しいです。



<種蒔き時期> 5月上旬~6月上旬
<株間> 20cm(立性)~40cm(ほふく性)
発芽に少しコツがいる野菜。
移植にはあまり強くないので可能なら畑に直蒔きします。
5月上旬~6月上旬、遅霜の心配も無くなり十分に暖かくなってからが種蒔き時期。
過湿を特に嫌うため植え付け日は雨降り後を避け、土が乾いた晴れた日に行います。
土をよく耕し土の表面を柔らかくしてから、一箇所に2粒ずつ10センチほど離して蒔いていきます(下の写真)。
1箇所1株でももちろん問題ないけど、密度的に2株いけるのでスペース節約。
一箇所2株で育て間引きはしません。
植える時は種を横向きに植えてください。

教本なんかには種を一晩水に浸けて種蒔きと書いてあることがありますが、あれはお勧めできません。
発芽前に腐る率が上がります。
始めて間もない頃は水に浸けていましたが、途中から浸水無しに切り替えました。
発芽に失敗しているようなら早めに追加蒔きを。
酸素が無いと上手く発芽しないため、2cmほど覆土して土を押さえすぎないようにします。
種蒔き後に軽く水撒き。
あとは発芽まで水は与えません。
くれぐれも過湿にはご注意を。
種蒔き後は鳥に種を狙われないよう不織布で覆うなどの対策をしてください。
↓は発芽後の苗。


追肥は花が咲き始めた頃に1回。
自分で窒素を作り出せる野菜なので窒素を控えた肥料を与えます。
草木灰がお勧め。
水やりについてはほとんど雨任せで構いません。
雨が降らずに土が乾きすぎたらやる程度に。

追肥で補う窒素・リン酸・カリとは別に、豆を作るためには石灰分を必要とします。
そのため花が見え始めたら石灰分を補充してください。
上の写真が落花生の花。
中耕土寄せをする際に有機石灰を撒きます。
有機石灰が望ましいですがどうしても用意できないようなら苦土石灰で代用可。

・中耕、土寄せ
落花生の実は他のマメ科と違い土の中で育ちます。
詳しくは後述しますが、「子房柄」という根のような物が地面へ突き刺さっていき、その先端に豆の入ったさやが出来る仕組み。
そのため子房柄が土に潜り込めるよう畝の表面を柔らかく保つ必要があります。
最初にいくら耕しても雨で表面が固くなっていくため、根を傷めないよう表面だけ耕して柔らかくするのが中耕。
根への酸素供給と雑草防止にもなります。
落花生の花が咲き始めたら忘れずに中耕をしてください。


<収穫時期> 9月下旬~11月上旬
種を蒔いてから135日前後経ち葉が枯れてきたら収穫時期。
いくつか軽く掘ってみて、さやがしっかり出来てるようなら株ごと抜き取ります。
株を抜くと下の写真のように子房柄にぶら下がって大量のさやが見えるはず。
この後は調理法により対応が変わります。

掘りたてならではの楽しみ方は塩茹で。
この場合はすぐ調理するので収穫したらさやを全部採って調理します。
煎って食べたりする場合は乾燥処理が必要。
抜いた株ごと上下ひっくり返して10日ほど天日干し乾燥させます。
種を取って保存するならさらに乾燥が必要で一ヶ月ほどしっかり乾燥させてください。



・葉の開閉
落花生の葉を観察していると開閉しているのが判ります。
夕方になると葉を閉じて休眠し、朝になるとまた葉を開きます。
上の写真で1枚目が昼、2枚目が夜の様子。
何故葉を開閉するんでしょうね?
実の出来方といい、落花生はほんと変わった野菜です。

・子房柄
落花生最大の特徴はマメ科野菜なのに地中にさやが出来ること。
その秘密は「子房柄(しぼうへい)」にあります。
地上で花が咲いた後、上の写真にある釘のように真っ直ぐ伸びた根のような部分が伸びてきます。
これが子房柄。
この子房柄が地中に突き刺さり、その先端で豆が育つため地面の中にさやが出来ます。
だから子房柄が土に潜り込めるよう土の表面を柔らかく保つのが重要になります。
↓は子房柄の先端で育ち始めた未成熟さや。

・根粒
マメ科野菜は根に根粒という部分があり、ここで窒素を作り出すことができます。
下の写真でこぶ状になってるのが根粒。
そのため追肥でさらに窒素を与えると葉ばかりが茂って実が育ちません。
追肥をする場合はリン酸とカリ主体で窒素は控えめにしてください。
草木灰が効果的。
マメ科以外で根にこぶがある場合は根こぶ病やネコブセンチュウの可能性があります。


<害虫>
表面上はあまり害虫被害の無い野菜。
アブラムシやヨトウムシの大量発生に気をつける程度です。
しかし地中ではコガネムシ幼虫やヒョウタンゾウムシ幼虫によりさやを食害されます。
卵を産み付けられないよう成虫を見かけたら要注意。
→ 害虫図鑑へ
<病気>
褐斑病、白絹病、黒渋病など。
過湿に気をつければ病気に弱いわけではありません。
※あくまでねっこ流の育て方です。
プロ農家ではないので間違ってても笑って許してね!
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コメントの投稿
No title
落花生の葉っぱを煎じて飲むと不眠に効果があると聞きました。落花生の葉っぱを入手したいのですが方法を教えていただけないでしょうか?
No title
>>池田明紀さん
落花生の葉にそういった効果があるとは知りませんでした。
普通は収穫時に廃棄してしまうので、自分で栽培するか近所で栽培してる方にお願いするしか無いのではないでしょうか。
葉が充分に広がるのは夏の中頃ぐらいになると思います。
落花生の葉にそういった効果があるとは知りませんでした。
普通は収穫時に廃棄してしまうので、自分で栽培するか近所で栽培してる方にお願いするしか無いのではないでしょうか。
葉が充分に広がるのは夏の中頃ぐらいになると思います。
No title
生姜も落花生も大好きで一度作ったことがあるのですが
あまり上手にできませんでした。
むずかしいのですね。
とても参考になりました。
ありがとうございます。
今年は今から生姜の種を購入して挑戦してみたいと思います。
あまり上手にできませんでした。
むずかしいのですね。
とても参考になりました。
ありがとうございます。
今年は今から生姜の種を購入して挑戦してみたいと思います。
No title
>>富澤ファームさん
生姜も購入種からの栽培ならそれほど難しくないと思います。
難しいのは冬場の保存ですね。
来年の種として残さず食べてしまえばいいんですけど。
時期的にはちょうどいいと思いますので栽培頑張ってください。
生姜も購入種からの栽培ならそれほど難しくないと思います。
難しいのは冬場の保存ですね。
来年の種として残さず食べてしまえばいいんですけど。
時期的にはちょうどいいと思いますので栽培頑張ってください。
種について
こんにちは
はじめまして
サイトの落花生の栽培方法を拝見して大変参考になりました。
初めての家庭菜園に挑戦したものです。
質問:ひまわりのようなF1で種がないことはないですか
スーパーで買った生の落花生を利用して、栽培できますか
今後、よろしくお願いします
はじめまして
サイトの落花生の栽培方法を拝見して大変参考になりました。
初めての家庭菜園に挑戦したものです。
質問:ひまわりのようなF1で種がないことはないですか
スーパーで買った生の落花生を利用して、栽培できますか
今後、よろしくお願いします
落花生の育て方
初めまして
初心者家庭菜園奮闘中です。落花生の苗を買って植えましたが
立って花が咲いているものや横に広がって花がさいているものな
どバラバラです。苗に種類があるなんてしらずにかって植えたよう です。今となっては仕方ないのでとりあえず土を根元にかけてあり ます。灰は三尺ささげを作ったとき学んだのでまいてありますが
石灰を加えるのは知りませんでした。殻の中身を太らせるには今 後カリとかを与えたほうが良いのですか?御指導下さい。
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