ピーマンの育て方
■■■ ピーマンの育て方 ■■■
<野菜別栽培方法:ピーマン>
※中部地方太平洋側(夏:暖地 冬:中間地)基準です。


<野菜科目> ナス科
<参考価格> 1苗80円前後
<栽培適温> 25~30℃
ナス科一年草でアメリカ原産。
実は唐辛子の仲間で、唐辛子の甘味種の中でも中サイズの種類をピーマン、小サイズをししとうと分けています。
夏野菜で耐暑性は強いが寒さに弱いので早植えは禁物。
収穫期間が長く、1株あたり50個以上採れます。
一般的な緑ピーマンの他、赤・黄・紫・白・黒などいろんな色のピーマンがあります。
ねっこの畑では緑ピーマンの「京みどり」を育てています。
ピーマンをそのまま大きくしたようなパプリカも育て方は同じ。
パプリカは色付いた後の完熟した実を収穫します。
ピーマンと比べるとやや寒さに弱く、収穫終了時期が早いのと収量が少ない(1株15個くらい)程度の違いです。
↓は黄色パプリカ。


連作にとても弱い。
4年はナス科を作っていない所で育ててください。
ナス・ピーマン・トマト・ジャガイモ・ししとう・唐辛子・パプリカなどがナス科です。
どうしても連作する時は接ぎ木苗で。
接ぎ木苗は大体200円ぐらいで購入できます。
→ 野菜科目一覧へ

<適正pH> 5.5~6.5
2週間前に苦土石灰をやや多めに(目安:150~200g/m2)。
1週間前に元肥を普通に。
陽当たりと水はけの良い場所を選んでください。
特に陽当たりと高温を好みます。
大きめのプランターを使えばプランター栽培も可。


<定植時期> 4月下旬~5月中旬
<株間> 50cm前後
ピーマンは育苗期間が2ヶ月ほどかかる上、寒い時期に高い育苗温度を保たないといけないため苗作りは難易度高し。
家庭菜園では必要株数も少なく値段も安いので苗を購入しましょう。
ゴールデンウィークの連休中に植え付けを片付けちゃうのがベスト。
黒マルチにすると地温を上げつつ夏の雑草も乗り切れます。

茎が弱いので植え付けたらすぐ仮の支柱を立てます。
寒さにも弱いため気温次第では植えてすぐあんどん囲いにして保温と防風をしてください。
ある程度育ったら本支柱と交換。
枝を吊り下げることも考えると1.5mぐらいの支柱を使うといいかも。

追肥は月に1回ペースで収穫終了まで追肥を続けます。
肥料切れには注意が必要だが、窒素肥料が多すぎると尻腐れなどの悪影響が出ます。
窒素分は控えめに。
やや乾燥に弱いので水やりは土の表面が乾いたらやるぐらいで。
特に夏場は乾燥防止の対策をしてください。


・三本仕立て
苗が生長して一番花を付けたら、伸ばす枝を3本に絞って他の脇芽を取り除きます。
これが三本仕立て。
一番花に近い所にある脇芽から選んで3本にします。
ピーマンは花が咲いたところで枝分かれするので、手を加えなくても勝手に三本仕立てになる場合も結構あり。
三本仕立てより下の脇芽は全部取り、上の脇芽は混み合ってきたら剪定します。
支柱の数に余裕があるなら三本仕立ての各枝に支柱を立てると効果的。

・初生り
上の写真はピーマンの花です。
三本仕立ての基準となる一番花。
この花にできる実を初生りと言います。
せっかくの最初の実で惜しいですが、初生りは実が生り始めたところですぐに摘み取ってください。
初生りを収穫まで育ててしまうと株自体の生長が後れます。

・剪定と枝吊り
枝が伸びて葉が混み合ってきたら風通しが良くなるよう剪定します。
花が咲いたところで二股に枝分かれしていくので、剪定する時はその片方を切っていくイメージで。
古くなりすぎた下葉も切ってしまいましょう。
枝が伸びた先に実が付きはじめると重さで枝が垂れ下がります。
枝が下がってきたら紐を支柱に繋いで支えてあげてください。
栽培後期になって株が育つと花数が多すぎて実の質が落ちるため、花が多すぎると感じたら摘花して調整します。
・敷藁
稲藁がある場合は夏場に株元へ敷いてやってください。
過乾には弱いので藁で乾燥防止をしてやります。
黒マルチをしている場合はマルチで乾燥防止になるけど、今度は地温が上がりすぎて根がやられてしまいます。
そんな時は黒マルチの上から敷藁。
これでマルチによる雑草防止と乾燥防止をしつつ地温を抑制できます。


<収穫時期> 6月中旬~11月中旬
収穫は6月中旬頃から随時。
11月中旬頃まで楽しめます。
大体花が咲いて2~3週間経ったら収穫時。
パプリカの場合は完熟まで待つので1ヶ月半近くかかります。
手頃なサイズの物からどんどん収穫してください。
あまり実を大きくしすぎると株に負担がかかるので早めの収穫を。
また収穫せずに放置すると後述の完熟赤ピーマンになってしまいます。


・完熟赤ピーマン
カラーピーマンやパプリカではなく普通のピーマンの話。
通常緑で収穫している実は未熟な状態で、採らずに完熟まで放置すると緑ピーマンでも上の写真のように赤くなります。
こうなってしまっても収穫自体は可能。
しかも栄養価は緑の状態よりも高いようです。
ただし本来のピーマンの味とは違ってしまうので、普通は緑の時に収穫して赤は食べませんね。

・尻腐れ果
ピーマンを育てていると上の写真のように実に黒い凹みのような部分ができることがあります。
これは病気と言うよりは生理障害の一種。
カルシウム不足か窒素過多により起こり「尻腐れ」と呼ばれます。
ピーマンやパプリカだけでなくトマトにも出る症状。
このあと症状が広がって腐ってきます。
カルシウム不足が解消すれば、その後からできる実は通常の状態に戻ります。
窒素過多でなければ原因はカルシウム分の不足なので、対策は苦土石灰を撒くなどカルシウムを追加すること。
またカルシウムを消費する無駄な下葉も摘葉してください。
より効果的なカルシウム補充として、葉面に直接吹き付ける葉面散布剤も売られています。
しかしカルシウム不足になる原因が単純に不足しているだけでなく、根が弱って充分に吸収できていない場合もあります。
過乾、高温、害虫被害による根へのダメージなど原因がさまざま。
カルシウムの補充と吸収できる環境を整えることが大切です。

<害虫>
アブラムシ、タバコガ、アザミウマ、ハダニ、ヨトウムシ、コナジラミなど。
気をつけたいのはタバコガとオオタバコガ。
実に穴を開けて中に侵入し中身を食い荒らします。
食べ終わると次々と実を移動していくので、実に穴が開いているのを見つけたら早めの駆除を。
→ 害虫図鑑へ
<病気>
疫病、炭そ病、青枯病、うどんこ病、軟腐病、灰色かび病、モザイク病などなど。
アブラムシの対策と風通し・水分管理に気をつければ特別病気に弱いわけではありません。
※あくまでねっこ流の育て方です。
プロ農家では無いので間違ってても笑って許してね!
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<野菜別栽培方法:ピーマン>
※中部地方太平洋側(夏:暖地 冬:中間地)基準です。



<参考価格> 1苗80円前後
<栽培適温> 25~30℃
ナス科一年草でアメリカ原産。
実は唐辛子の仲間で、唐辛子の甘味種の中でも中サイズの種類をピーマン、小サイズをししとうと分けています。
夏野菜で耐暑性は強いが寒さに弱いので早植えは禁物。
収穫期間が長く、1株あたり50個以上採れます。
一般的な緑ピーマンの他、赤・黄・紫・白・黒などいろんな色のピーマンがあります。
ねっこの畑では緑ピーマンの「京みどり」を育てています。
ピーマンをそのまま大きくしたようなパプリカも育て方は同じ。
パプリカは色付いた後の完熟した実を収穫します。
ピーマンと比べるとやや寒さに弱く、収穫終了時期が早いのと収量が少ない(1株15個くらい)程度の違いです。
↓は黄色パプリカ。


連作にとても弱い。
4年はナス科を作っていない所で育ててください。
ナス・ピーマン・トマト・ジャガイモ・ししとう・唐辛子・パプリカなどがナス科です。
どうしても連作する時は接ぎ木苗で。
接ぎ木苗は大体200円ぐらいで購入できます。
→ 野菜科目一覧へ

<適正pH> 5.5~6.5
2週間前に苦土石灰をやや多めに(目安:150~200g/m2)。
1週間前に元肥を普通に。
陽当たりと水はけの良い場所を選んでください。
特に陽当たりと高温を好みます。
大きめのプランターを使えばプランター栽培も可。


<定植時期> 4月下旬~5月中旬
<株間> 50cm前後
ピーマンは育苗期間が2ヶ月ほどかかる上、寒い時期に高い育苗温度を保たないといけないため苗作りは難易度高し。
家庭菜園では必要株数も少なく値段も安いので苗を購入しましょう。
ゴールデンウィークの連休中に植え付けを片付けちゃうのがベスト。
黒マルチにすると地温を上げつつ夏の雑草も乗り切れます。

茎が弱いので植え付けたらすぐ仮の支柱を立てます。
寒さにも弱いため気温次第では植えてすぐあんどん囲いにして保温と防風をしてください。
ある程度育ったら本支柱と交換。
枝を吊り下げることも考えると1.5mぐらいの支柱を使うといいかも。

追肥は月に1回ペースで収穫終了まで追肥を続けます。
肥料切れには注意が必要だが、窒素肥料が多すぎると尻腐れなどの悪影響が出ます。
窒素分は控えめに。
やや乾燥に弱いので水やりは土の表面が乾いたらやるぐらいで。
特に夏場は乾燥防止の対策をしてください。


・三本仕立て
苗が生長して一番花を付けたら、伸ばす枝を3本に絞って他の脇芽を取り除きます。
これが三本仕立て。
一番花に近い所にある脇芽から選んで3本にします。
ピーマンは花が咲いたところで枝分かれするので、手を加えなくても勝手に三本仕立てになる場合も結構あり。
三本仕立てより下の脇芽は全部取り、上の脇芽は混み合ってきたら剪定します。
支柱の数に余裕があるなら三本仕立ての各枝に支柱を立てると効果的。

・初生り
上の写真はピーマンの花です。
三本仕立ての基準となる一番花。
この花にできる実を初生りと言います。
せっかくの最初の実で惜しいですが、初生りは実が生り始めたところですぐに摘み取ってください。
初生りを収穫まで育ててしまうと株自体の生長が後れます。

・剪定と枝吊り
枝が伸びて葉が混み合ってきたら風通しが良くなるよう剪定します。
花が咲いたところで二股に枝分かれしていくので、剪定する時はその片方を切っていくイメージで。
古くなりすぎた下葉も切ってしまいましょう。
枝が伸びた先に実が付きはじめると重さで枝が垂れ下がります。
枝が下がってきたら紐を支柱に繋いで支えてあげてください。
栽培後期になって株が育つと花数が多すぎて実の質が落ちるため、花が多すぎると感じたら摘花して調整します。
・敷藁
稲藁がある場合は夏場に株元へ敷いてやってください。
過乾には弱いので藁で乾燥防止をしてやります。
黒マルチをしている場合はマルチで乾燥防止になるけど、今度は地温が上がりすぎて根がやられてしまいます。
そんな時は黒マルチの上から敷藁。
これでマルチによる雑草防止と乾燥防止をしつつ地温を抑制できます。


<収穫時期> 6月中旬~11月中旬
収穫は6月中旬頃から随時。
11月中旬頃まで楽しめます。
大体花が咲いて2~3週間経ったら収穫時。
パプリカの場合は完熟まで待つので1ヶ月半近くかかります。
手頃なサイズの物からどんどん収穫してください。
あまり実を大きくしすぎると株に負担がかかるので早めの収穫を。
また収穫せずに放置すると後述の完熟赤ピーマンになってしまいます。


・完熟赤ピーマン
カラーピーマンやパプリカではなく普通のピーマンの話。
通常緑で収穫している実は未熟な状態で、採らずに完熟まで放置すると緑ピーマンでも上の写真のように赤くなります。
こうなってしまっても収穫自体は可能。
しかも栄養価は緑の状態よりも高いようです。
ただし本来のピーマンの味とは違ってしまうので、普通は緑の時に収穫して赤は食べませんね。

・尻腐れ果
ピーマンを育てていると上の写真のように実に黒い凹みのような部分ができることがあります。
これは病気と言うよりは生理障害の一種。
カルシウム不足か窒素過多により起こり「尻腐れ」と呼ばれます。
ピーマンやパプリカだけでなくトマトにも出る症状。
このあと症状が広がって腐ってきます。
カルシウム不足が解消すれば、その後からできる実は通常の状態に戻ります。
窒素過多でなければ原因はカルシウム分の不足なので、対策は苦土石灰を撒くなどカルシウムを追加すること。
またカルシウムを消費する無駄な下葉も摘葉してください。
より効果的なカルシウム補充として、葉面に直接吹き付ける葉面散布剤も売られています。
しかしカルシウム不足になる原因が単純に不足しているだけでなく、根が弱って充分に吸収できていない場合もあります。
過乾、高温、害虫被害による根へのダメージなど原因がさまざま。
カルシウムの補充と吸収できる環境を整えることが大切です。

<害虫>
アブラムシ、タバコガ、アザミウマ、ハダニ、ヨトウムシ、コナジラミなど。
気をつけたいのはタバコガとオオタバコガ。
実に穴を開けて中に侵入し中身を食い荒らします。
食べ終わると次々と実を移動していくので、実に穴が開いているのを見つけたら早めの駆除を。
→ 害虫図鑑へ
<病気>
疫病、炭そ病、青枯病、うどんこ病、軟腐病、灰色かび病、モザイク病などなど。
アブラムシの対策と風通し・水分管理に気をつければ特別病気に弱いわけではありません。
※あくまでねっこ流の育て方です。
プロ農家では無いので間違ってても笑って許してね!
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