キュウリの育て方
■■■ キュウリの育て方 ■■■
<野菜別栽培方法:キュウリ>
※中部地方太平洋側(夏:暖地 冬:中間地)基準です。


<野菜科目> ウリ科
<参考価格> 「夏すずみ」の種17粒入りで500円前後
<栽培適温> 18~28℃
ウリ科のつる性一年草でインド原産。
家庭菜園でも人気上位の野菜です。
夏野菜だが耐暑性はやや弱く暖地真夏の暑さでは弱り気味。
ちょっと意外ですね。
耐寒性はとても弱いです。
期間を分けることで長期収穫ができ、育て方次第で1株あたり40本ぐらい採ることもできます。
ただし水やりと収穫の都合上、週末しか畑に行けないような人には育てるのが難しいかもしれません。
種類を大きく分けると蔓を支柱やネットに絡ませる立ち性と、蔓を地面に這わせる地這い性に分かれます。
立ち性は省スペースで育てられ収量も多いけど支柱とネットが必要。
地這い性は支柱がいらないけど地面を蔓が這うので広いスペースが必要。
家庭菜園ではスペースを有効活用させつつ収量も多い立ち性がお勧め。
ねっこは病気耐性もある立ち性の「夏すずみ」を選んでいます。
以降は節なり立ち性キュウリを前提としての解説になります。

連作に弱いため3年ほどウリ科畝を避けたいところ。
ウリ科はキュウリ・カボチャ・メロン・スイカ・ズッキーニ・ゴーヤなど。
連作しなければいけない時は接ぎ木苗を使用してください。
接ぎ木の苗で1苗150円~200円ぐらい。
→ 野菜科目一覧へ

<適正pH> 5.5~7.0
2週間前に苦土石灰を普通に(目安:100~150g/m2)。
1週間前に元肥をやや少なめに。
陽当たりと水はけの良い場所を選んでください。
キュウリの根は浅く広く伸びるので、元肥を広範囲に入れ余裕があれば畝幅も広めに確保を。
春蒔きの時は黒マルチで地温を上げてやります。

支柱の立て方により畝の確保数が変わります。
上のようにネットを垂らす簡単なタイプなら1畝。
下の写真のようにアーチ支柱や合掌タイプの支柱なら2畝で両側から登るように育てます。
1株だけなら円柱状のトレリスを使うのもあり。
アーチ支柱だとキュウリのトンネルが出来上がります。



<種蒔き時期> 春蒔き:3月下旬~4月中旬 夏蒔き:6月中旬~7月上旬
<株間> 40~60cm前後、広いほうが後々管理しやすい
直蒔きでも育ちますが、ウリハムシ対策のためにポット蒔きで苗を育てた方が良いです。
キュウリの種は高いためケチって1ポット1粒にし、予備ポットをいくつか作っておくぐらいで。
春と夏の2回に分けると長期収穫できます。
特に夏蒔きはウリハムシにやられないよう、室内窓際や寒冷紗をかけた苗床で育苗するのをお勧めします。
↓は発芽して子葉が出た状態。

一ヶ月ほどポットで育苗して苗が大きくなってきたら畑に定植します。
植え付けたら仮支柱を斜めに立てネットへ登るように誘引してください。
定植後からウリハムシの猛攻撃が始まります。
子蔓が伸び出すと葉の増えるペースが勝りますが、それまではいかにしてウリハムシから苗を守るかが勝負所。
そのためにもポットで大きめに育ててから定植した方が被害は減ります。


追肥は3週間に1回。
株が大きく育ちキュウリの収穫が忙しくなる最盛期には2週間に1回ペースでこまめに追肥したいところ。
少ない量をこまめに追肥して肥料切れを防ぎます。
肥料切れすると変形果になりやすいです。
そして重要なのが水やり。
梅雨明け以降はマルチや敷藁など乾燥防止処理が必要です。
乾燥防止できなければ1~2日に1回は水をやりたいぐらい(真夏の場合)。
過湿はもちろんダメですが、くれぐれも乾燥には気をつけてください。
真夏の時期は昼間を避け朝早くに水やりします。

・整枝
キュウリは放置すると子蔓・孫蔓が好き放題に伸びてしまうため整枝します。
定植した苗がある程度育ってきたら、5節目(最初の本葉が出るところが1節目、以降葉が出るごとに2節目、3節目)までの子蔓は全て摘み取ります。
ここからは好み次第。
[収量は少なくていいから質を重視する場合]
親蔓1本で育て子蔓は2節目の先で摘心。
子蔓に1~2本生る実を収穫する。
これが種苗メーカーも推奨する本来の育て方。
[ある程度の収量を確保したい場合]
6節目~8節目ぐらいの子蔓1本か2本を親蔓と共に伸ばす。
以降の親蔓から出る子蔓と、伸ばした子蔓から出る孫蔓を2節目の先で摘心。
ねっこの育て方。
質も全然問題ありません。
・摘心と摘葉
放置すると親蔓はどんどん伸びていってしまうので、手が届く高さぐらいで伸ばしている親蔓と子蔓を摘心します。
また風通しを良くするために混み合っている箇所は摘葉してください。
混み合ってなくても古くなった葉は下から順に摘葉します。
蔓は巻きひげを出して自分でネットを登っていきますが、ネットから離れて育ってしまった蔓は随時麻紐でネットに結びつけてやります。

・敷藁
根が浅く乾燥に弱いので、稲藁がある場合は夏場に株元へ敷いてやってください。
黒マルチをしている場合はマルチで乾燥防止になるけど、今度は地温が上がりすぎて根がやられてしまいます。
そんな時は黒マルチの上から敷藁。
これでマルチによる雑草防止と乾燥防止をしつつ地温を抑制できます。


<収穫時期> 6月上旬~10月下旬
収穫は6月上旬頃から随時。
種蒔きを2回に分けていれば10月下旬まで収穫できます。
キュウリの実はとても生長が早いので、最盛期には朝夕2回収穫してください。
まだ小さいと思って1日空けてしまうと大きくなりすぎてしまいます。
朝と夕方で目に見えて違いが判るほどの生長スピード。
実のトゲトゲは新鮮さの証です。
大体20cmぐらいが収穫適期。
放置するとどんどん大きくなってしまいます。
ヘチマのように大きく育ってから収穫すると種有りキュウリに。

・キュウリの花
キュウリの実は最初雌花が咲き、その根元にできる小さなキュウリが育って実になります。
でもこの花、キュウリの場合はあまり重要ではありません。
通常野菜は花が受粉することで実が育つのですが、キュウリは受粉しなくても実が育ち収穫できるのです。
このように受粉しなくても結実する性質を単為結果性と言います。
人工授粉や虫に頼らなくても実が生るのでとてもお手軽。


<害虫>
初期からアブラムシが付きやすいので葉の裏をこまめにチェック。
葉が白っぽく感じたらハダニの可能性が高いです。
そして何よりウリハムシ。
特に子蔓が勢いよく伸び始めるまでは、生育が葉の食害速度に負けないよう注意してください。
→ 害虫図鑑へ
<病気>
かなり病気に弱い野菜です。
うどんこ病、ベト病、炭そ病、モザイク病、つる枯病、つる割病、黒星病、灰色カビ病などなどいろんな病気にかかります。
病気を媒介するアブラムシ防除を徹底し、風通しや水はけに注意してください。
品種を選ぶ時も病気に抵抗性のある品種を選ぶことをお勧めします。
「夏すずみ」の場合はベト病とうどんこ病に抵抗性あり。

・炭そ病(↑の写真)
ベト病に似ているが病斑の形が円形になります(ベト病の病斑は葉脈で囲った多角形)。
最初は葉から始まり病状が進むと茎や実にまで症状が広がることも。
過湿で発生しやすいので風通しに注意してください。
特に梅雨時に注意が必要。

・モザイク病
最初新葉に緑と黄緑色のモザイク柄が出始める(上の写真)。
そして葉が縮れはじめ最終的には株が枯れてしまう。
モザイク病にかかるとキュウリの実も表面がでこぼこになります(下の写真)。
一度感染すると治療は不可。
アブラムシが媒介するのでアブラムシ防除を徹底しましょう。
症状が出た場合は他の株に感染しないようすぐに株ごと抜き取り、放置せず焼却するかゴミに出すこと。

※あくまでねっこ流の育て方です。
プロ農家ではないので間違ってても笑って許してね!
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<野菜別栽培方法:キュウリ>
※中部地方太平洋側(夏:暖地 冬:中間地)基準です。



<参考価格> 「夏すずみ」の種17粒入りで500円前後
<栽培適温> 18~28℃
ウリ科のつる性一年草でインド原産。
家庭菜園でも人気上位の野菜です。
夏野菜だが耐暑性はやや弱く暖地真夏の暑さでは弱り気味。
ちょっと意外ですね。
耐寒性はとても弱いです。
期間を分けることで長期収穫ができ、育て方次第で1株あたり40本ぐらい採ることもできます。
ただし水やりと収穫の都合上、週末しか畑に行けないような人には育てるのが難しいかもしれません。
種類を大きく分けると蔓を支柱やネットに絡ませる立ち性と、蔓を地面に這わせる地這い性に分かれます。
立ち性は省スペースで育てられ収量も多いけど支柱とネットが必要。
地這い性は支柱がいらないけど地面を蔓が這うので広いスペースが必要。
家庭菜園ではスペースを有効活用させつつ収量も多い立ち性がお勧め。
ねっこは病気耐性もある立ち性の「夏すずみ」を選んでいます。
以降は節なり立ち性キュウリを前提としての解説になります。

連作に弱いため3年ほどウリ科畝を避けたいところ。
ウリ科はキュウリ・カボチャ・メロン・スイカ・ズッキーニ・ゴーヤなど。
連作しなければいけない時は接ぎ木苗を使用してください。
接ぎ木の苗で1苗150円~200円ぐらい。
→ 野菜科目一覧へ

<適正pH> 5.5~7.0
2週間前に苦土石灰を普通に(目安:100~150g/m2)。
1週間前に元肥をやや少なめに。
陽当たりと水はけの良い場所を選んでください。
キュウリの根は浅く広く伸びるので、元肥を広範囲に入れ余裕があれば畝幅も広めに確保を。
春蒔きの時は黒マルチで地温を上げてやります。

支柱の立て方により畝の確保数が変わります。
上のようにネットを垂らす簡単なタイプなら1畝。
下の写真のようにアーチ支柱や合掌タイプの支柱なら2畝で両側から登るように育てます。
1株だけなら円柱状のトレリスを使うのもあり。
アーチ支柱だとキュウリのトンネルが出来上がります。



<種蒔き時期> 春蒔き:3月下旬~4月中旬 夏蒔き:6月中旬~7月上旬
<株間> 40~60cm前後、広いほうが後々管理しやすい
直蒔きでも育ちますが、ウリハムシ対策のためにポット蒔きで苗を育てた方が良いです。
キュウリの種は高いためケチって1ポット1粒にし、予備ポットをいくつか作っておくぐらいで。
春と夏の2回に分けると長期収穫できます。
特に夏蒔きはウリハムシにやられないよう、室内窓際や寒冷紗をかけた苗床で育苗するのをお勧めします。
↓は発芽して子葉が出た状態。

一ヶ月ほどポットで育苗して苗が大きくなってきたら畑に定植します。
植え付けたら仮支柱を斜めに立てネットへ登るように誘引してください。
定植後からウリハムシの猛攻撃が始まります。
子蔓が伸び出すと葉の増えるペースが勝りますが、それまではいかにしてウリハムシから苗を守るかが勝負所。
そのためにもポットで大きめに育ててから定植した方が被害は減ります。


追肥は3週間に1回。
株が大きく育ちキュウリの収穫が忙しくなる最盛期には2週間に1回ペースでこまめに追肥したいところ。
少ない量をこまめに追肥して肥料切れを防ぎます。
肥料切れすると変形果になりやすいです。
そして重要なのが水やり。
梅雨明け以降はマルチや敷藁など乾燥防止処理が必要です。
乾燥防止できなければ1~2日に1回は水をやりたいぐらい(真夏の場合)。
過湿はもちろんダメですが、くれぐれも乾燥には気をつけてください。
真夏の時期は昼間を避け朝早くに水やりします。

・整枝
キュウリは放置すると子蔓・孫蔓が好き放題に伸びてしまうため整枝します。
定植した苗がある程度育ってきたら、5節目(最初の本葉が出るところが1節目、以降葉が出るごとに2節目、3節目)までの子蔓は全て摘み取ります。
ここからは好み次第。
[収量は少なくていいから質を重視する場合]
親蔓1本で育て子蔓は2節目の先で摘心。
子蔓に1~2本生る実を収穫する。
これが種苗メーカーも推奨する本来の育て方。
[ある程度の収量を確保したい場合]
6節目~8節目ぐらいの子蔓1本か2本を親蔓と共に伸ばす。
以降の親蔓から出る子蔓と、伸ばした子蔓から出る孫蔓を2節目の先で摘心。
ねっこの育て方。
質も全然問題ありません。
・摘心と摘葉
放置すると親蔓はどんどん伸びていってしまうので、手が届く高さぐらいで伸ばしている親蔓と子蔓を摘心します。
また風通しを良くするために混み合っている箇所は摘葉してください。
混み合ってなくても古くなった葉は下から順に摘葉します。
蔓は巻きひげを出して自分でネットを登っていきますが、ネットから離れて育ってしまった蔓は随時麻紐でネットに結びつけてやります。

・敷藁
根が浅く乾燥に弱いので、稲藁がある場合は夏場に株元へ敷いてやってください。
黒マルチをしている場合はマルチで乾燥防止になるけど、今度は地温が上がりすぎて根がやられてしまいます。
そんな時は黒マルチの上から敷藁。
これでマルチによる雑草防止と乾燥防止をしつつ地温を抑制できます。


<収穫時期> 6月上旬~10月下旬
収穫は6月上旬頃から随時。
種蒔きを2回に分けていれば10月下旬まで収穫できます。
キュウリの実はとても生長が早いので、最盛期には朝夕2回収穫してください。
まだ小さいと思って1日空けてしまうと大きくなりすぎてしまいます。
朝と夕方で目に見えて違いが判るほどの生長スピード。
実のトゲトゲは新鮮さの証です。
大体20cmぐらいが収穫適期。
放置するとどんどん大きくなってしまいます。
ヘチマのように大きく育ってから収穫すると種有りキュウリに。

・キュウリの花
キュウリの実は最初雌花が咲き、その根元にできる小さなキュウリが育って実になります。
でもこの花、キュウリの場合はあまり重要ではありません。
通常野菜は花が受粉することで実が育つのですが、キュウリは受粉しなくても実が育ち収穫できるのです。
このように受粉しなくても結実する性質を単為結果性と言います。
人工授粉や虫に頼らなくても実が生るのでとてもお手軽。


<害虫>
初期からアブラムシが付きやすいので葉の裏をこまめにチェック。
葉が白っぽく感じたらハダニの可能性が高いです。
そして何よりウリハムシ。
特に子蔓が勢いよく伸び始めるまでは、生育が葉の食害速度に負けないよう注意してください。
→ 害虫図鑑へ
<病気>
かなり病気に弱い野菜です。
うどんこ病、ベト病、炭そ病、モザイク病、つる枯病、つる割病、黒星病、灰色カビ病などなどいろんな病気にかかります。
病気を媒介するアブラムシ防除を徹底し、風通しや水はけに注意してください。
品種を選ぶ時も病気に抵抗性のある品種を選ぶことをお勧めします。
「夏すずみ」の場合はベト病とうどんこ病に抵抗性あり。

・炭そ病(↑の写真)
ベト病に似ているが病斑の形が円形になります(ベト病の病斑は葉脈で囲った多角形)。
最初は葉から始まり病状が進むと茎や実にまで症状が広がることも。
過湿で発生しやすいので風通しに注意してください。
特に梅雨時に注意が必要。

・モザイク病
最初新葉に緑と黄緑色のモザイク柄が出始める(上の写真)。
そして葉が縮れはじめ最終的には株が枯れてしまう。
モザイク病にかかるとキュウリの実も表面がでこぼこになります(下の写真)。
一度感染すると治療は不可。
アブラムシが媒介するのでアブラムシ防除を徹底しましょう。
症状が出た場合は他の株に感染しないようすぐに株ごと抜き取り、放置せず焼却するかゴミに出すこと。

※あくまでねっこ流の育て方です。
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コメントの投稿
いつも大変お世話になっております。
始めて投稿いたします。
冷やし菜園様の記事で最初に活躍したのは3~4年ほど前に「玉葱の
縛り方」で自分にとって革新的な情報でした!余り上手に出来たわけでは有りませんが其れまでの苦労が嘘の様で知人にも此の方法を広めています。
只今奮闘中の作物は「ネットメロン」です。
今年で4作目に為り、ソロソロメロンに近いものが採れたら嬉しいのですが、昨年は差し上げた方の評価は(旨くなかったヨ!!)率直な評価をバネにして頑張っています。
初期肥大期に入り「うどんこ病」が発生してしまい対応うに苦慮しています、此れから潅水を中止して硬化期ー果実肥大期のステージで潅水量の増減をスムースに出来れば昨年より少しは真面なメロンが得られると楽しんでやっています。
此れからも宜しくご指導をお願いします。
冷やし菜園様の記事で最初に活躍したのは3~4年ほど前に「玉葱の
縛り方」で自分にとって革新的な情報でした!余り上手に出来たわけでは有りませんが其れまでの苦労が嘘の様で知人にも此の方法を広めています。
只今奮闘中の作物は「ネットメロン」です。
今年で4作目に為り、ソロソロメロンに近いものが採れたら嬉しいのですが、昨年は差し上げた方の評価は(旨くなかったヨ!!)率直な評価をバネにして頑張っています。
初期肥大期に入り「うどんこ病」が発生してしまい対応うに苦慮しています、此れから潅水を中止して硬化期ー果実肥大期のステージで潅水量の増減をスムースに出来れば昨年より少しは真面なメロンが得られると楽しんでやっています。
此れからも宜しくご指導をお願いします。